売上金を店舗から金融機関へ運ぶ。展示会のために美術品を移動させる。工場から高額な部品や貴金属を出荷する——「価値のあるものを、動かしている間だけ守りたい」という場面で必要になるのが、警備業法でいう3号警備です。
ところが3号警備は、1号(施設警備)や2号(交通誘導・雑踏警備)に比べて、発注者向けの情報が少ない分野です。検索して出てくるのは「警備員として働くにはどんな資格が要るか」という求職者向けの解説が中心で、依頼する側が何を確認すればいいのかは、ほとんど書かれていません。
この記事では、全国の警備会社を地域と業務内容で探せる「近くの警備会社ナビ」編集部が、依頼する側(発注者)の目線で3号警備を整理しました。法令の記述はすべてe-Gov法令検索の現行条文と、統計は警察庁の公表資料と照合しています。
この記事でわかること
- 3号警備の法律上の定義と、1号・2号・4号との違い
- 3号警備に含まれる2つの業務(貴重品運搬/核燃料物質等危険物運搬)
- 有資格者の配置義務が「現金」にしか及ばないという、見落とされやすい事実とその根拠条文
- 3号警備に対応できる警備会社が全体の6.1%しかないという実態【警察庁統計】
- 依頼できる業務の範囲と、警備員にできないこと
- 依頼先の選び方フローチャートと、問い合わせ前チェックリスト
3号警備とは|法律ではどう定義されているか
警備業法は、警備業務を4つの号に分けて定義しています。3号警備とは、そのうち第3号に当たる業務のことです。
この法律において「警備業務」とは、次の各号のいずれかに該当する業務であつて、他人の需要に応じて行うものをいう。
(中略)
三 運搬中の現金、貴金属、美術品等に係る盗難等の事故の発生を警戒し、防止する業務
(後略)
条文を分解すると、3号警備の要件は次の3つです。
- 「運搬中」であること——保管中・展示中は3号ではなく1号(施設警備)の領域です
- 対象が「現金、貴金属、美術品等」であること——守るのは人ではなく物です
- 「盗難等の事故」の発生を警戒し、防止すること
1号・2号・4号の警備対象が主に「人」や「場所」であるのに対し、3号だけは移動する物そのものが対象である点が最大の特徴です。しかも守る対象が動き続けるため、現場が固定されず、出発地から到着地までの経路全体が警備範囲になります。
警備業務の4区分の全体像は、警備業務の種類まるわかり|1号〜4号を発注者向けに完全解説で整理しています。
1号・2号・4号との違い【比較表】
| 区分 | 守る対象 | 現場の性質 | 代表的な依頼者 |
|---|---|---|---|
| 1号(施設警備) | 施設と、その中の人・物 | 固定(常駐・巡回) | ビル管理会社・商業施設・工場 |
| 2号(交通誘導・雑踏) | 通行者・群衆の安全 | 固定(工事現場・会場) | 建設会社・イベント主催者 |
| 3号(運搬警備) | 運搬中の現金・貴金属・美術品等 | 移動(経路全体) | 金融機関・小売チェーン・美術館・製造業 |
| 4号(身辺警備) | 特定の人の身体 | 移動(対象者に随行) | 要人・企業役員・個人 |
なお、同じ「移動しながら守る」でも、3号は物、4号は人という違いがあります。高額な荷物を運ぶ担当者に付き添ってほしい、という依頼は、目的が荷物の保全なのか本人の身体の安全なのかで区分が変わります。ここは見積もり依頼の段階で警備会社と確認しておくべきポイントです。
3号警備は2種類ある|貴重品運搬と核燃料物質等危険物運搬
警備業法の条文は「3号」とひとくくりですが、実務上の種別は警備員等の検定等に関する規則(平成17年国家公安委員会規則第20号。以下「検定規則」)が2つに分けています。
(前略)
五 法第二条第一項第三号に規定する警備業務のうち、運搬中の核燃料物質等危険物(中略)に係る盗難等の事故の発生を警戒し、防止する業務(以下「核燃料物質等危険物運搬警備業務」という。)
六 法第二条第一項第三号に規定する警備業務のうち、運搬中の現金、貴金属、有価証券等の貴重品に係る盗難等の事故の発生を警戒し、防止する業務(以下「貴重品運搬警備業務」という。)
| 種別 | 対象 | 典型的な場面 |
|---|---|---|
| 貴重品運搬警備業務 | 現金、貴金属、有価証券等の貴重品 | 売上金の回収、ATMへの現金補填、金融機関間の現金輸送、美術品・宝飾品の輸送 |
| 核燃料物質等危険物運搬警備業務 | 核燃料物質、その汚染物、引火・爆発・飛散・流出のおそれがある物質(生物を含む) | 原子力関連施設間の輸送、危険物の輸送 |
一般の企業が依頼するのは、ほぼ貴重品運搬警備業務のほうです。以下、本記事も貴重品運搬を中心に解説します。
条文の言葉が微妙に違う点に注意。警備業法第2条第1項第3号は「現金、貴金属、美術品等」、検定規則第1条第6号は「現金、貴金属、有価証券等の貴重品」と、例示が一致していません。どちらも「等」で括られた例示なので、美術品も有価証券も貴重品運搬警備業務の対象に含まれると考えられますが、この語の違いは次章で説明する配置義務の範囲を理解するうえで手がかりになります。
【重要】有資格者の配置義務は「現金」にしか及ばない
ここが、3号警備を依頼するうえで最も誤解されやすく、かつ発注者にとって実益のあるポイントです。
警備業法は、専門的な知識・能力を要し、事故が起きれば不特定または多数の人の生命・身体・財産に危険が生じるおそれがある業務について、検定合格警備員の配置を義務づけています。
警備業者は、警備業務(第二条第一項第一号から第三号までのいずれかに該当するものに限る。(中略))のうち、その実施に専門的知識及び能力を要し、かつ、事故が発生した場合には不特定又は多数の者の生命、身体又は財産に危険を生ずるおそれがあるものとして国家公安委員会規則で定める種別(以下単に「種別」という。)のものを行うときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、その種別ごとに第二十三条第四項の合格証明書の交付を受けている警備員に、当該種別に係る警備業務を実施させなければならない。
では3号警備で、具体的に何人の有資格者が必要なのか。検定規則第2条の表に定められています。3号に関係するのは七の項と八の項です。
| 項 | 種別(適用範囲) | 必要な配置 |
|---|---|---|
| 七 | 核燃料物質等危険物運搬警備業務(防護対象特定核燃料物質に係るものに限る) | 1級検定合格警備員を運搬車両・伴走車等のいずれかに1人、 加えてそれ以外の車両ごとに1級または2級を1人以上 |
| 八 | 貴重品運搬警備業務(現金に係るものに限る) | 1級または2級の検定合格警備員を、 現金を運搬する車両ごとに1人以上 |
根拠:警備員等の検定等に関する規則第2条(e-Gov法令検索)
八の項の条文を、原文で確認しておきます。
八 貴重品運搬警備業務(現金に係るものに限る。)/貴重品運搬警備業務に係る一級検定合格警備員又は二級検定合格警備員/現金を運搬する車両ごとに、一人以上
出典:警備員等の検定等に関する規則第2条 表八の項(e-Gov法令検索)(表の上欄・中欄・下欄を「/」で区切って表記)
この条文が発注者にとって意味すること
ネット上の解説記事の多くは「貴重品運搬警備には検定資格者が必要」と書いています。しかし条文が定めているのは、あくまで「現金に係るもの」です。整理すると次のようになります。
| 運搬するもの | 貴重品運搬警備業務に当たるか | 検定合格警備員の配置義務 |
|---|---|---|
| 現金 | 当たる | あり(現金を運搬する車両ごとに1人以上) |
| 美術品・宝飾品・貴金属・有価証券など (現金以外の貴重品) |
当たる | 条文上の配置義務はなし |
つまり、美術品の輸送警備そのものは警備業務ですが、検定合格警備員を何人配置せよという法令上の基準は置かれていないということです。これは「美術品の警備がいいかげんでよい」という意味ではまったくありません。むしろ発注者にとっては、次のような意味を持ちます。
- 現金輸送を頼むとき:配置義務があるため、体制の適法性は「車両ごとに有資格者がいるか」で確認できます。これは業者側に課された義務です
- 現金以外の貴重品を頼むとき:法令が配置人数の基準を置いていないため、体制の妥当性を判断する材料を、発注者が自分で集める必要があります。同種の品目を扱った実績、梱包・積載の方法、経路計画、保険の付保内容といった項目を、こちらから具体的に聞くことになります
誤解しやすい点:配置義務は「車両ごとに1人以上」という最低人数です。乗務する警備員全員が検定合格者である必要はありません。したがって「有資格者がいるかどうか」は体制が適法かどうかの問題であり、見積総額の高い・安いを直接説明するものではない点にご注意ください。
3号警備に対応できる警備会社は、全体の6.1%しかない
3号警備を依頼しようとして「近所の警備会社に電話したら断られた」という経験をお持ちの方は少なくないはずです。これは業者側の都合ではなく、市場の構造そのものです。
警察庁「令和6年における警備業の概況」によると、令和6年12月末現在の警備業者(警備業法第4条の認定業者)数は1万811業者。その区分ごとの内訳は次のとおりです。
| 区分 | 警備業者数 | 構成比 |
|---|---|---|
| 1号警備業務 | 6,974 | 64.5% |
| 2号警備業務 | 8,800 | 81.4% |
| 3号警備業務 | 662 | 6.1% |
| └ 貴重品運搬 | 656 | 6.1% |
| └ 現金輸送 | 495 | 4.6% |
| └ 現金輸送以外の貴重品運搬 | 373 | 3.5% |
| └ 核燃料物質等運搬 | 10 | 0.1% |
| └ その他(一般の危険物などの運搬) | 19 | 0.2% |
| 4号警備業務 | 708 | 6.5% |
出典:警察庁「令和6年における警備業の概況」(警備業務の区分ごとの警備業者の状況・令和6年末)。1業者が2以上の区分を実施している場合は各区分にそれぞれ計上されているため、合計は総数と一致しません。種別についても同様で、2以上の種別に該当する場合は各種別に計上されています(現金輸送495と現金輸送以外373の合計が貴重品運搬656を上回るのはこのためで、少なくとも212業者は両方に対応していることになります)
2号警備が8,800業者(81.4%)であるのに対し、3号は662業者(6.1%)。現金輸送に限れば495業者(4.6%)です。地元の警備会社に問い合わせても対応できる会社に当たらないのは、確率的にごく自然なことなのです。
有資格者の数も同じ傾向です。同資料によれば、令和6年12月末現在の検定合格証明書の保有状況は、貴重品運搬が1級3,332人・2級2万3,026人。交通誘導の1級5,894人・2級8万5,197人と比べて母数が小さいことが分かります。
ここから導ける、発注者にとっての実務的な結論は次の3点です。
- 探し方を「地域」だけで絞らない——対応業者が少ないため、隣接エリアまで視野を広げる必要があります
- 早めに動く——選択肢が少ないぶん、依頼が重なる時期は調整が難しくなります
- 「現金」と「現金以外」で対応業者が分かれる——現金輸送495業者に対し、現金輸送以外の貴重品運搬は373業者。両方に対応しているとは限りません。美術品を運びたいのに現金輸送専門の会社に問い合わせている、という取り違えは実際に起こり得ます
3号警備に対応する会社を業務区分から直接絞り込みたい場合は、貴重品運搬警備(3号)に対応する警備会社を探すからご覧いただけます。
3号警備で依頼できること・できないこと
警備員は特別な法的権限を持たない民間人です。これは警備業法が明文で定めています。
警備業者及び警備員は、警備業務を行うに当たつては、この法律により特別に権限を与えられているものでないことに留意するとともに、他人の権利及び自由を侵害し、又は個人若しくは団体の正当な活動に干渉してはならない。
3号警備でこの条文が意味するのは、警備員が行うのは盗難等の事故の発生を「警戒し、防止する」業務であって、強制力の行使ではないということです。
| 依頼できること | 依頼できないこと |
|---|---|
| 運搬中の警戒・監視、積卸し時の周囲の警戒 | 逮捕・捜査など特別な権限の行使 |
| 経路の下見と警備計画の作成 | 強制力のある交通整理(警察官等の権限) |
| 異常発生時の初期対応と警察への通報 | 正当な理由のない身体拘束・所持品検査の強制 |
| 受渡し時の立会いと確認 | 結果の保証(「絶対に盗まれない」といった約束) |
警備はリスクを下げるための体制であって、損害が発生しないことを保証する仕組みではありません。だからこそ、後述するチェックリストでは保険・賠償の扱いを必ず確認項目に入れています。
【判断フロー】自社の依頼はどの区分に当たるか
「これは3号なのか、1号なのか」で迷ったときは、次の順に確認してください。1つの案件に複数の区分が混在することは珍しくありません。
- 守りたい対象は「人」か「物」か?
→ 人の身体の安全が目的なら4号(身辺警備)の領域です。 - その物は「移動中」か「置いてある状態」か?
→ 保管中・展示中・工場内に置いてある状態を守るなら1号(施設警備)です。施設警備に対応する会社を探す
→ 移動中を守るなら3号に進みます。 - 運ぶものは何か?
→ 現金・貴金属・有価証券・美術品等 → 貴重品運搬警備業務
→ 核燃料物質・引火性や爆発性のある危険物等 → 核燃料物質等危険物運搬警備業務 - (貴重品運搬の場合)運ぶものは「現金」か?
→ 現金 → 検定規則第2条八の項の配置義務あり。車両ごとの有資格者配置を確認
→ 現金以外 → 条文上の配置義務なし。実績・体制・保険を自分で確認する - 搬入先・搬出元で、荷降ろし後も警戒が必要か?
→ 必要なら1号警備が併走します。たとえば展示会では「輸送=3号」「会場での展示品の警戒=1号」「来場者の整理=2号」が同時に発生することもあります。イベント・雑踏警備の会社を探す
どの区分に当たるか判断が難しい場合は、【無料】警備依頼先診断で3つの質問に答えると、現場に合う区分の目安が分かります。
3号警備を依頼する前のチェックリスト
問い合わせ前に次の情報を整理しておくと、見積もりが早く、正確になります。
■ 伝えるべき情報
- 運ぶもの(現金か、それ以外か。品目・おおよその価額・数量)
- 出発地と到着地(住所・建物の構造・車両の横付けが可能か)
- 経路と所要時間(高速道路の利用有無、経由地の有無)
- 日時と頻度(単発か、定期か。定期なら曜日・時間帯・回数)
- 積卸しの条件(荷降ろし場所、エレベーターの有無、階数、人手の要否)
- 受渡しの相手と手順(誰が立ち会い、どう確認するか)
- 梱包の状態(施錠可能なケースか、開梱が必要か、温湿度管理の要否)
■ 警備会社に確認すべきこと
- 公安委員会の認定を受けているか(認定番号の確認方法は警備会社の認定番号とは|正規業者かを確認する方法で解説しています)
- 3号(貴重品運搬)の届出があるか——1号・2号だけを行っている会社が大多数です。まずここで絞り込みます
- 現金/現金以外のどちらに対応しているか——統計上も対応業者が分かれています
- (現金の場合)現金を運搬する車両ごとに検定合格警備員を配置できるか——検定規則第2条八の項の要件です
- (現金以外の場合)同種の品目を扱った実績があるか——法令が配置人数の基準を置いていない領域なので、ここが判断材料になります
- 使用する車両と体制(専用車両か、警備員は何名か、通信手段は何か)
- 事故・盗難時の賠償の範囲と上限(保険の付保内容、免責事項)——最重要項目です
- 警備計画書を作成してもらえるか(経路・時間・異常時の対応手順が書面化されるか)
- 秘密保持の取り決め(運搬日時・経路・金額は、それ自体が守るべき情報です)
- キャンセル・延期時の費用の扱い
複数社を比較する際の進め方は、警備会社の相見積もりの取り方|比較すべき項目と依頼の文例で解説しています。料金がどう決まるかは現金輸送・貴重品運搬の費用相場もあわせてご覧ください。
よくある質問
Q. 自社の社員が売上金を銀行に運ぶのは、警備業法上の問題がありますか?
A. 警備業法第2条第1項の警備業務は「他人の需要に応じて行うもの」と定義されています。自社の現金を自社の社員が運ぶ行為は、他人の需要に応じた業務ではないため、警備業務には当たりません。ただし法令の問題と、安全上の是非は別の話です。金額・頻度・経路の固定化といった条件によってリスクは変わるため、専門業者への委託を検討する価値はあります。
Q. 美術品の輸送を頼みたいのですが、資格者がいない会社でも大丈夫ですか?
A. 検定規則第2条八の項の配置義務は「現金に係るもの」に限られているため、現金以外の貴重品運搬について、条文上の人数基準はありません。ただしこれは「確認しなくてよい」という意味ではなく、むしろ逆です。配置人数の基準がない領域だからこそ、同種の品目の取扱実績、梱包・固縛の方法、経路計画、賠償の範囲を発注者側が具体的に確認する必要があります。なお、定めがないのは「検定合格警備員を何人乗せるか」という数値基準だけです。公安委員会の認定(警備業法第4条)、警備員への教育(同第21条第2項)、3号区分の警備員指導教育責任者の選任(同第22条第1項)といった義務は、現金であるかどうかにかかわらず等しくかかります。
Q. 貴重品運搬警備業務と、貨物運送は何が違うのですか?
A. 目的が異なります。警備業法第2条第1項第3号が定めるのは「盗難等の事故の発生を警戒し、防止する業務」であり、物を届けること自体ではありません。実務では運搬と警備を一体で請け負う形態もあれば、運送会社の車両に警備員が同乗する形態もあります。どちらの契約形態になるかで責任範囲が変わるため、「運ぶ責任」と「守る責任」がそれぞれどちらにあるのかを契約前に明確にしてください。
Q. 単発の依頼でも受けてもらえますか?
A. 会社によります。定期的な現金回収を主業務としている会社は車両と人員を固定シフトで運用しているため、単発の依頼は日程が合わないこともあります。一方、美術品輸送や引越し時の貴重品移動などスポットの案件を得意とする会社もあります。依頼が単発か定期かを最初に伝えると、話が早く進みます。
Q. どのくらい前に相談すべきですか?
A. 対応業者が全体の6.1%と限られており(警察庁「令和6年における警備業の概況」)、経路の下見や警備計画の作成にも時間がかかります。日程が固まった時点でできるだけ早く相談することをおすすめします。搬入先の下見が必要な案件では、さらに前倒しが必要です。
まとめ|3号警備は「対応業者が少ない」ことを前提に動く
3号警備は、警備業法第2条第1項第3号に定める運搬中の現金・貴金属・美術品等を、盗難等の事故から守る業務です。検定規則では貴重品運搬警備業務と核燃料物質等危険物運搬警備業務の2種別に分かれ、一般企業が依頼するのは前者にあたります。
依頼する側として押さえるべきは次の3点です。
- 有資格者の配置義務は「現金」に限られる——検定規則第2条八の項。現金以外の貴重品は、実績・体制・保険を自分で確認する領域になる
- 対応業者は全体の6.1%——2号警備の81.4%とは市場の厚みがまったく違う。地域だけで絞らず、早めに動く(警察庁「令和6年における警備業の概況」)
- 警備員に強制力はない——警備業法第15条。結果の保証ではなく、リスクを下げる体制として設計し、賠償の範囲を契約で明確にする
運搬の予定が見えてきたら、対応できる警備会社を早めに探し始めましょう。
【出典・参考】
・警備業法(昭和47年法律第117号)|e-Gov法令検索(第2条第1項第3号・第4条・第15条・第18条)
・警備員等の検定等に関する規則(平成17年国家公安委員会規則第20号)|e-Gov法令検索(第1条第5号・第6号、第2条 表七の項・八の項)
・警察庁「令和6年における警備業の概況」(警備業者数、警備業務の区分ごとの警備業者の状況、警備員の検定合格証明書の保有状況)
※法令は2026年7月時点でe-Gov法令検索の現行条文と照合しています。本記事は一般的な情報提供であり、個別の案件に関する法的助言ではありません。実際の体制や契約内容については、所轄警察署および警備会社にご確認ください。
