「郊外に持っている太陽光発電所で、送電ケーブルの盗難が心配だ。周りの発電所でも銅線が抜かれたと聞いた。警備や監視を入れたいが、何をどう頼めばいいのか分からない」——野立ての太陽光発電所を運営する事業者・O&M(保守管理)担当者から、いま最も多く寄せられる悩みのひとつです。検索しても、防犯機器やセキュリティサービスを売る会社の商品案内が中心で、「発注する側が対策の全体像をどう組み立てればいいのか」を中立に整理した情報がなかなか見つかりません。

その背景には、太陽光発電所の銅線・ケーブル盗難が実際に深刻化しているという現実があります。警察庁の統計では、金属盗の被害額の実に約8割が金属ケーブルで(件数ベースでも過半数)、太陽光発電施設が主な標的のひとつです。しかも太陽光発電施設のケーブル窃盗の検挙率は数%台と低く、「盗まれてから捕まえる」よりも「盗まれる前に守る」ことが決定的に重要になっています。

この記事では、全国の警備会社を地域と業務内容で探せる「近くの警備会社ナビ」編集部が、発注する側の目線で、太陽光発電所の盗難対策と監視の選択肢を整理しました。被害の実態は警察庁の公表資料、法令の記述はe-Gov法令検索の現行条文および資源エネルギー庁のガイドラインと照合しています。特定の商品を勧めるものではなく、選択肢を比較して自社に合う対策を選ぶための地図としてお使いください。

この記事でわかること

  • 太陽光発電所の銅線・ケーブル盗難がどれほど深刻か(警察庁統計の一次データ)
  • なぜ太陽光発電所が狙われやすいのか(無人・遠隔地という特有の事情)
  • まず押さえるべき法令上の前提(FIT法の柵塀・標識義務/2025年施行の金属盗対策法)
  • 盗難対策・監視の4つの選択肢【比較表】(物理対策/遠隔監視カメラ/機械警備/有人警備)
  • 機械警備とは何か(警備業法上の位置づけ・基地局と待機所・駆けつけの仕組み)
  • 「これで完全に防げる」はないこと(警備員の権限の限界と効果の考え方)
  • 自社の発電所に何が向くかの選び方【チェックリスト】と依頼の流れ

太陽光発電所がなぜ狙われるのか|銅線盗難の実態【一次データ】

まず、対策を考える前提として被害の規模を正しく把握しておきましょう。警察庁が金属盗対策に関する検討会で公表した資料によると、金属盗の認知件数は令和2年の5,478件から令和5年には16,276件へと約3倍に増加しています。令和6年は2万701件まで増えた後、令和7年は1万5,712件(前年比24.1%減)に減少しました。警察庁はこの減少を主に太陽光発電施設の金属ケーブル窃盗の減少によるものとみています(出典:警察庁「金属盗対策に関する検討会」資料、警察庁「令和7年の犯罪情勢」)。

被害品の内訳を見ると、令和5年の金属盗のうち金属ケーブルが8,916件(全体の54.8%)と半数以上を占め、被害総額約132億8,700万円のうち金属ケーブルが約109億8,100万円(約8割)にのぼります。材質別では銅の被害が約97億7,900万円(約7割)で、銅価格の高騰(銅スクラップの令和5年平均は約1,131円/kg)を背景に、転売目的で銅線が狙われている構図が読み取れます。

太陽光発電施設への被害は令和6年6月末時点で金属盗全体の4割近くに

この金属ケーブル盗難のなかで、太陽光発電施設は大きな割合を占めてきました。警察庁資料によれば、金属類の窃盗事件のうち、太陽光発電施設に対する金属ケーブル窃盗の割合は令和5年が32.9%、令和6年6月末時点で38.7%に達しています。認知件数でみると令和5年は5,361件、令和6年は6月末までで4,161件です。地域的には関東(東京を除く)に約9割が集中していますが(令和5年91.8%・令和6年6月末89.8%)、中部地方でも被害が増えていました。令和7年の認知件数は3,856件(前年比45.3%減)と大きく減りましたが、警察庁は引き続き抑止と検挙を進めるとしています(出典:警察庁「令和7年における組織犯罪の情勢」)。

注目すべきは検挙率の低さです。太陽光発電施設のケーブル窃盗の検挙率は令和5年5.9%、令和6年6月末6.1%にとどまり、大半の事件で検挙に至っていません。実際の被害事例では、送電用ケーブルが数千メートル単位で切断・窃取され、1件で約500万〜1,900万円の被害が各県で報告されています。警察庁も「太陽光発電施設において金属ケーブルが窃取された場合、一定期間、発電が停止するなど、金属盗は、一度発生すれば、社会や事業に与える影響が甚大な場合がある」と指摘しており、売電収入の停止・復旧費まで含めた事業への打撃は金額以上に大きくなりがちです。

太陽光特有の「狙われやすさ」

太陽光発電所が集中的に狙われる背景には、その立地と構造に特有の事情があります。対策を設計するうえで、この「狙われやすさ」を理解しておくことが出発点になります。

  • 郊外・山間部の無人施設が多い:常時人がいないため、犯行を目撃・通報されにくい
  • 広大な敷地に銅を含むケーブルが大量に敷設されている:1か所で大量の銅線を得られる「効率のよい標的」になりやすい
  • 敷地が広くフェンスの延長が長い:どこか一点が手薄だと侵入の起点になる
  • 日中しか発電せず夜間は無人になりやすい:夜間の犯行に対して人の目が届きにくい

逆に言えば、対策は「無人・遠隔地でも機能するか」「広い敷地全体をカバーできるか」「異常を検知したあと誰がどう動くか」という3つの視点で選ぶ必要があります。この点が、人が常にいる店舗やオフィスビルの防犯とは決定的に異なります。

まず押さえる法令上の前提|柵塀・標識は「義務」、買取り規制も強化

個別の対策を検討する前に、太陽光発電所の運営者が守るべき法令上の前提を確認しておきましょう。ここを外すと、防犯以前に事業者としての遵守事項を満たせていないことになります。

FIT法の事業計画策定ガイドライン|柵塀と標識の設置

FIT/FIP制度の認定を受けた発電事業者は、資源エネルギー庁の「事業計画策定ガイドライン(太陽光発電)」に定める遵守事項を守る必要があります。このなかで、標識の掲示は出力20kW未満の事業者を除く認定事業者に、柵塀等の設置は出力にかかわらず(屋根置き等で第三者が容易に近づけない場合を除く)認定事業者に、それぞれ義務づけられています。具体的には、外部から容易に発電設備に触れられないよう、構内に容易に立ち入ることができない高さの柵塀等を設置し、第三者が容易に取り除けないものを用いること、そして発電設備の区分・名称・設備ID・設置場所・出力・認定事業者名と住所・保守点検責任者名・連絡先・運転開始年月日をすべて記した標識(縦25cm以上×横35cm以上)を、外側から見えやすい場所に掲示することが定められています(出典:資源エネルギー庁「事業計画策定ガイドライン(太陽光発電)」)。

これらは防犯対策の「上乗せ」ではなく、認定事業者として満たすべき基本ラインです。遵守されていない場合は指導や改善命令、認定取消しの対象になり得ます。まずは自社の発電所が柵塀・標識の要件を満たしているかを点検し、そのうえで後述の監視・警備を検討するのが正しい順序です。

2025年施行の金属盗対策法|買取り規制と犯行用具の規制

盗難の「出口」と「道具」を規制する新しい法律も動き出しました。「盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律」(令和7年法律第75号・通称:金属盗対策法)が2025年6月20日に公布され、段階的に施行されています。この法律は次の3本柱で構成されています(出典:日本法令索引(国立国会図書館)、太陽光発電協会(JPEA))。

  • 特定金属くず買受業に係る措置(2026年6月1日施行):金属くずの買受業を届出制とし、買受け時の本人確認等を求める。盗品が現金化される「出口」をふさぐ狙い
  • 犯行用具の規制(2025年9月1日施行):業務その他正当な理由なく、一定の長さまたは機構を持つケーブルカッター・ボルトクリッパー(指定金属切断工具)を隠して携帯することを禁止する
  • 盗難防止に関する情報の周知(2025年9月1日施行)

これは盗難の抑止に向けた大きな追い風です。ただし、法律は主に犯行後の売却や道具の携帯を取り締まるもので、「あなたの発電所を今夜守ってくれる」ものではありません。犯罪環境が改善されるまでには時間もかかります。運営者としては、法制度の強化を前提としつつ、自らの発電所を守る自衛策を並行して整えておく必要があります。

盗難対策・監視の選択肢【比較表】

太陽光発電所の盗難対策は、大きく①物理対策②遠隔監視カメラ③機械警備④有人警備の4つに整理できます。どれか1つで完結するものではなく、これらを組み合わせて多層で守るのが基本的な考え方です。それぞれの特徴を、無人・遠隔地という太陽光の事情に照らして比較します。

対策 主な機能 侵入時のその場対応 費用感の傾向 向くケース
①物理対策(フェンス強化・埋設・除草等) 侵入と持ち出しを物理的に困難にする なし(抑止と時間稼ぎ) 初期費用中心・維持費は低め 全ての発電所の土台。まず整えるべき
②遠隔監視カメラ 録画・遠隔での目視・検知・光や音での威嚇 なし(記録・通知のみ/駆けつけは別手配) 初期+月額(通信費等) 広い敷地を遠隔で見たい・記録を残したい
③機械警備(警備業) センサー等で異常を検知→警備員が駆けつけ あり(検知後に警備員が現場確認) 月額制。比較的導入しやすい 異常時に人が動く体制まで含めて任せたい
④有人警備(巡回・常駐・スポット) 警備員が巡回・常駐して警戒・確認 あり(その場で確認・初動) 人件費ベースで高め 重点期間・高リスク立地・確実な人の目が要る

①物理対策|すべての土台

侵入そのものを難しくする物理対策は、あらゆる対策の土台です。前述のFIT法上の柵塀を満たしたうえで、フェンスの高さの確保、忍び返しの追加、地面との隙間をふさぐ、ケーブルの露出を減らす、敷地内の除草で外からの視認性を上げるといった手当てが考えられます。近年は、切断されにくい保護材でケーブルを覆う製品や、銅ではなくアルミ製ケーブルへの切り替えといった選択肢もあります。物理対策は犯行を「割に合わない」と思わせ、後述の検知・駆けつけまでの時間を稼ぐ役割を担います。

②遠隔監視カメラ|「見る・記録する・威嚇する」

ネットワークカメラやセンサーライトを設置し、遠隔から映像を確認・録画し、動体を検知したら光や音で威嚇したり管理者に通知したりする方式です。広大で無人になりがちな太陽光発電所と相性がよく、証拠映像を残せる点も大きな利点です。一方で、カメラそのものは検知と記録・通知に強い反面、その場で侵入者を制止したり確保したりはできません。異常を検知したあと「誰が現場に向かうのか」を別に決めておかないと、映像は撮れても被害は止められない、という事態が起こり得ます。カメラを入れる場合は、通知先と初動(警察への通報、駆けつけの手配)まで含めて設計することが重要です。

③機械警備|検知から駆けつけまでを警備会社に任せる

「検知したあと人が動く体制」まで含めて任せられるのが機械警備です。これは警備業法に基づく警備業務の一形態で、発注者にとってはセンサーやカメラでの検知と、異常時の警備員の駆けつけがワンセットになっている点が遠隔監視カメラ単体との違いです。仕組みと法的な位置づけは次の項で詳しく説明します。

④有人警備|巡回・常駐・スポット

警備員が現地で警戒する有人警備は、確実な「人の目」を置ける反面、人件費がかかるため費用は高めになります。太陽光発電所では、24時間の常駐は費用対効果が合わないことが多く、夜間を中心とした巡回警備や、被害が集中している時期・工事期間などに限定したスポット警備が現実的な選択肢になりやすい傾向があります。巡回の設計は巡回警備とは|常駐との違い・巡回頻度と料金の考え方、短期・重点期間の依頼はスポット警備の料金と依頼の考え方もあわせてご覧ください。常駐型の費用感は施設警備の費用相場が参考になります。

機械警備とは|警備業法上の位置づけと駆けつけの仕組み

太陽光発電所の対策として名前が挙がりやすい機械警備について、法的な位置づけを正確に押さえておきましょう。機械警備は、警備業法第2条第5項に定義された「1号警備業務(施設警備)」の一形態です。同項は機械警備業務を、警備業務対象施設に設置した機器で感知した盗難等の事故の発生情報を、対象施設以外の施設に設置する機器へ送受信する装置(警備業務用機械装置)を使用して行う1号警備業務と定めています(出典:警備業法第2条(e-Gov法令検索))。

この仕組みの中心にあるのが「基地局」と「待機所」です。発電所(対象施設)のセンサーが異常を感知すると、その情報は警備会社の基地局(受信機器を設置する施設。警備業法第40条)に送信されます。基地局で情報を受信した警備会社は、警備業法第43条に基づき、速やかに現場で警備員による事実の確認その他の必要な措置を講じられるよう、必要な数の警備員・待機所(警備員が待機する施設)・車両等を適正に配置しておく義務があります。つまり「センサーで検知→基地局が受信→待機所の警備員が現場へ駆けつけ」という即応体制が、法律上の要件として組み込まれているのが機械警備です。

発注者の実務上のポイントは、「駆けつけにどれくらいの時間がかかるか」です。太陽光発電所は遠隔地に立地することが多く、待機所からの距離によっては到着まで相応の時間を要します。契約前に、その発電所を担当する待機所の位置と想定到着時間の目安を確認しておくとよいでしょう。機械警備に対応する会社は機械警備に対応する警備会社を探すから、施設警備全般は施設警備に対応する警備会社を探すから探せます。

「これで完全に防げる」はない|警備員の権限と効果の限界

対策を検討するうえで、正しく理解しておきたいのが警備員の権限の限界です。防犯機器や警備を入れれば盗難が「絶対にゼロになる」というものではありません。警備業法第15条は、警備業者と警備員は「この法律により特別に権限を与えられているものでないことに留意する」とともに、他人の権利及び自由を侵害してはならないと定めています(出典:警備業法第15条(e-Gov法令検索))。警備員は警察官ではなく、その場でできることは一般市民と同じ範囲に限られます。

したがって、機械警備や有人警備で警備員が駆けつけても、できるのは現場の状況確認、侵入者への声かけ、警察への通報、証拠の保全などが中心です。現行犯であれば私人としての現行犯逮捕は可能ですが、それも必要最小限にとどめ、直ちに警察へ引き渡すのが原則です。警備員の権限の詳細は警備員の権限とできること・できないことで解説しています。

ここで大切なのは、各対策の役割は「被害を完全に防ぐこと」ではなく「犯行を割に合わなくして抑止すること」「異常を早く検知して被害を最小化すること」「証拠を残すこと」だと理解することです。物理対策で時間を稼ぎ、監視・機械警備で早期に検知・駆けつけ、記録を残す——この多層の組み合わせで「狙われにくい発電所」にしていくのが現実的なアプローチです。効果を過度に保証する営業トークには注意し、各対策が何をカバーし、何をカバーしないのかを冷静に見極めましょう。

自社の発電所に何が向くか【選び方チェックリスト】

どの対策をどう組み合わせるかは、発電所の立地・規模・被害リスクによって変わります。警備会社に相談する前に、次の項目を整理しておくと、提案の精度と見積比較の正確さが大きく上がります。

  • 立地とリスク:郊外・山間部か、周辺で盗難被害が出ているか、関東・中部など多発地域か
  • 現状の物理対策:FIT法の柵塀・標識を満たしているか、フェンスに手薄な箇所はないか
  • 敷地の規模:面積、フェンスの延長、監視すべき出入口・死角の数
  • ケーブルの露出状況:地上配線か、切断されやすい箇所があるか
  • 電源・通信環境:カメラやセンサーに必要な電源・通信回線を敷地内で確保できるか
  • 異常時の初動体制:検知したとき誰が確認し、誰が現場へ向かうのか(自社/警備会社)
  • 予算と期間:常時の対策か、被害多発期・工事期間などの重点対策か

おおまかな方向性としては、まず物理対策(柵塀・除草・ケーブル保護)で土台を固め、その上に「検知・記録」の遠隔監視カメラ、または「検知+駆けつけ」まで含む機械警備を重ねるのが標準的な組み立てです。被害が現に発生している・工事で一時的にリスクが高いといった局面では、有人の巡回・スポット警備を上乗せする、という段階的な考え方が費用対効果に見合いやすいでしょう。

依頼の流れと確認ポイント

警備会社への依頼は、次の流れで進みます。無人・遠隔地という条件を最初に正確に伝えることが、的確な提案を引き出す鍵です。

  1. 問い合わせ・現地確認:発電所の所在地・出力・敷地の規模・周辺の被害状況・電源や通信環境を伝え、可能なら現地調査を依頼します
  2. 提案:機械警備・遠隔監視・巡回などの組み合わせ、センサーやカメラの配置、駆けつけ体制の案が示されます
  3. 認定の確認:依頼先が都道府県公安委員会の認定を受けた警備業者であることが大前提です(警備業法第4条)。認定番号で確認しましょう。認定業者は認定番号を記した標識を主たる営業所に掲示し、原則としてウェブサイトでも公開する義務があります(同法第6条第1項。手順は警備業の認定番号の確認方法)
  4. 相見積もり:監視範囲・検知方式・駆けつけ体制・契約期間など条件を同一にそろえて複数社を比較します(手順は警備の相見積もりの取り方)
  5. 契約:警備業法第19条により、契約前の概要書面と契約後の契約書面の交付が義務づけられています。対応範囲・駆けつけの想定到着時間・機器の保守・故障時の対応が書面に明記されているかを確認しましょう(同条第3項により、承諾があれば電磁的方法での書面提供も認められています)
  6. 導入・運用の見直し:運用開始後は誤報の頻度や検知範囲を確認し、死角や手薄な時間帯を定期的に見直します

よくある質問

Q. 機械警備の「駆けつけ」はどのくらいで来ますか?

A. 一律には決まっていません。即応体制の整備は法律上の義務ですが(警備業法第43条)、到着時間は担当する待機所からの距離で変わります。契約前に待機所の位置と想定到着時間を必ず確認してください。

Q. 費用はどのくらいかかりますか?

A. 対策の種類・敷地の規模・監視範囲・駆けつけ体制によって大きく変わるため、一律の金額は示せません。一般的な傾向として、機械警備は月額制で比較的導入しやすく、有人警備は人件費ベースで高めになります。監視範囲・検知方式・駆けつけ体制・契約期間などの条件をそろえて複数社から見積もりを取り、比較して判断することをおすすめします。地域ごとに対応できる警備会社は下記から探せます。

まとめ|土台を固め、検知と駆けつけを多層で重ねる

太陽光発電所の銅線・ケーブル盗難は、令和6年6月末時点で金属盗全体の4割近くを占めるまでに深刻化しました。令和7年は減少したものの、検挙率は数%台と低いのが実情です。だからこそ「盗まれる前に守る」ことが重要になります。対策は、物理対策で土台を固め、その上に検知・記録の遠隔監視カメラ、検知から駆けつけまで含む機械警備を重ね、重点期間には有人の巡回・スポット警備を上乗せする——という多層の組み合わせが基本です。ただし警備員の権限は限定的(警備業法第15条)で、どの対策も「被害ゼロを保証する」ものではありません。役割の違いを理解し、自社の立地とリスクに合わせて組み立てましょう。

太陽光発電所の盗難対策・監視に対応できる警備会社は、お近くのエリアから探せます。


【出典・参考】
・警備業法(昭和47年法律第117号)|e-Gov法令検索(第2条第5項・機械警備業務の定義/第4条・認定/第6条・標識の掲示義務等/第15条・警備業務実施の基本原則/第19条・書面の交付/第40条・基地局/第43条・即応体制の整備)
・警察庁「金属盗対策に関する検討会」資料(金属盗の概況)(金属盗の認知件数の推移・被害総額・品目別内訳・太陽光発電施設に対する金属ケーブル窃盗の割合と検挙率)
・警察庁「令和7年の犯罪情勢」(令和8年2月)(令和6年・令和7年の金属盗の認知件数)
・警察庁「令和7年における組織犯罪の情勢【確定値版】」(令和8年4月)(令和7年の太陽光発電施設における金属ケーブル窃盗の認知件数)
・資源エネルギー庁「事業計画策定ガイドライン(太陽光発電)」(柵塀等の設置・標識の掲示に関する遵守事項)
・盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律(令和7年法律第75号)|日本法令索引(国立国会図書館)
・一般社団法人 太陽光発電協会(JPEA)「金属盗対策法の施行について」(段階施行の内容)
※法令・統計は2026年9月時点でe-Gov法令検索および警察庁・資源エネルギー庁の公表資料と照合しています。本文中の費用に関する記述はいずれも目安であり、実際の金額は個別の見積によります。本記事は一般的な情報提供であり、個別案件に関する法的助言ではありません。