「道路工事で交通誘導の警備員を頼みたいが、1人1日でいくらが相場なのか」——建設会社の現場担当者やイベントの主催者がまず知りたいのは、この一点だと思います。ところが検索して出てくるのは警備会社の自社料金案内や、警備員として働きたい人向けの日給記事が多く、発注する側から見た「適正な相場」と「なぜその金額になるのか」がはっきりしません。

この記事は交通誘導警備(2号警備)の費用相場に絞って解説します。単価の一般論や労務単価の全国一覧は別記事にゆずり、ここでは「交通誘導を1人1日頼むといくらか」「何で金額が動くのか」「割増をどう読むか」を、発注者が見積を比較できる形に整理します。数値は曖昧な相場観ではなく、国土交通省の公共工事設計労務単価(令和8年3月適用)と警備業法の現行条文を一次情報として引用しています。全国の警備会社を地域と業務内容で探せる「近くの警備会社ナビ」編集部がまとめました。

この記事でわかること

  • 交通誘導警備の費用相場(1人1日いくらか)と、まず押さえる早見表
  • 費用の「中身」——国が公表する労務単価と、そこに乗る必要経費の関係
  • 金額が変わる6つの要因【要因表】(検定資格・時間帯・曜日・人数・地域・資機材)
  • 夜間・時間外・休日の割増の正しい読み方(総額に一律+25%ではない)【割増表】
  • 相場は全国一律ではない——県別の幅と「自県の単価」で見る理由
  • 費用を適正に抑えるチェックリストと依頼の流れ

交通誘導警備の費用相場|1人1日の早見表

交通誘導警備は、警備業法第2条第1項第2号が定める「人若しくは車両の雑踏する場所又はこれらの通行に危険のある場所における負傷等の事故の発生を警戒し、防止する業務」に当たります(区分の全体像は警備業務の種類まるわかり)。工事現場や商業施設の出入口での車両・歩行者の誘導が代表例です。

費用は「警備員1人あたりの単価 × 配置時間 × 人数」で組み立てられます。1人1日(平日昼間8時間)あたりの目安は次のとおりです。

依頼条件 1人1日(平日昼間8時間)の目安 備考
交通誘導(一般の警備員) 約1.5万〜2.2万円 後述の公的な賃金単価(交通誘導警備員B)は全国加重平均16,749円
交通誘導(検定合格警備員) 約1.8万〜2.8万円 高速自動車国道・自動車専用道路や、公安委員会が道路における危険を防止するため必要と認める道路では配置が義務。ただし義務は「場所ごとに1人以上」で全員が有資格である必要はない(後述)
夜間・深夜帯を含む勤務 深夜に当たる時間分について+21〜23%程度が目安(+需給で上振れ) 22時〜翌5時の賃金に深夜割増(労働基準法第37条第4項・25%以上)が必要。ただし25%が乗るのは割増賃金の基礎となる部分(同条第5項・同法施行規則第21条により家族手当・通勤手当・賞与等は除外)に限られ、深夜に当たる時間分で見て+21〜23%程度(国の積算の割増対象賃金比は交通誘導警備員A 0.860・B 0.907)。8時間中3時間だけ深夜なら上乗せはさらに小さくなる。加えて夜勤の人員確保が難しく、実勢では昼間の1.2〜1.5倍になることもある
土日祝・繁忙期 平日の1〜2割増しになりやすい 需要が集中し人員が逼迫するため。金額は時期による

※編集部が国土交通省の公的単価と、警備会社・業界メディアの公表情報をもとに整理した実勢の幅です。地域・時期・現場条件により変動します。時間貸し(半日・4時間〜など)に対応する会社もあり、単発は1日あたり単価が高めになる傾向があります。

「1人あたりの単価そのものの成り立ち(警備員の日当と会社への請求額はなぜ違うのか)」を深掘りしたい方はガードマン1人いくら?日当と請求単価のカラクリで、単価の3層構造を分解しています。本記事は交通誘導に絞って「相場が動く条件」を見ていきます。

費用の「中身」|労務単価は賃金部分だけ、そこに経費が乗る

交通誘導警備の費用の妥当性を判断するとき、いちばん確かな物差しになるのが国が毎年公表する公共工事設計労務単価です。これは公共工事の積算に使う警備員の公的な賃金単価で、令和8年3月から適用されている全国加重平均は次のとおりです(出典:国土交通省「令和8年3月から適用する公共工事設計労務単価について」)。

  • 交通誘導警備員B(検定資格なし):16,749円(前年比+6.7%)
  • 交通誘導警備員A(一級・二級検定合格者):18,911円(前年比+5.8%)

ここで最も大切な注意点があります。国土交通省はこの単価について、「本単価は労働者に支払われる賃金に係わるものであり、現場管理費(法定福利費(事業主負担分)、研修訓練等に要する費用等)及び一般管理費等の諸経費は含まれていない」「例えば、交通誘導警備員の単価については、警備会社に必要な諸経費は含まれていない」と明記しています。つまり16,749円という数字は「警備員本人が受け取るべき賃金相当額」であって、そのまま警備会社への支払額(請求単価)になるわけではありません。

この賃金部分に、社会保険料の会社負担(法定福利費)・警備員の募集や制服装備・法定教育の費用といった必要経費、そして会社運営費と適正利潤が上乗せされて、はじめて請求単価になります。業界団体の一般社団法人全国警備業協会は、発注者向け資料「警備料金の基礎知識」で、この必要経費を労務単価の約48%と示しています(うち法定福利費が労務単価の約16%)。ただしこの48%は賃金(労務単価)に対する事業主負担の必要経費分で、これに一般管理費等・消費税がさらに別の層として加わる点に注意してください。単価の内訳の詳しい分解は警備員の労務単価とは|A・Bと見積の関係で解説しています。

要するに、早見表の「1.5万〜2.8万円」という請求額は、賃金だけでなく法令上必要なコストを含んだ金額です。労務単価を大きく下回る見積が出てきたら、その差額を賃金・法定福利費・教育費のどこで削って成立させているのかを確認する——これが交通誘導の費用を見るときの基本姿勢になります。

なお、「労務単価×1.48」は全国一律の決まった金額ではありません。早見表の下限に近い金額が成り立つかは自県の単価水準次第です(交通誘導警備員Bは高知県13,800円〜東京都18,700円)。一方で国土交通省は、下請代金に必要経費分を計上しない、または下請代金から値引くことを不当行為としています。判断の物差しは全国平均ではなく自県の単価であり、大切なのは金額そのものより、賃金・法定福利費・教育費が確保されているかを内訳で確認することです。

交通誘導警備の費用が変わる6つの要因【要因表】

同じ「交通誘導1名」でも、条件次第で請求額は大きく動きます。見積を読むときにどこを見ればよいか、要因を整理しました。

要因 費用への影響 発注者が確認すべきこと
① 検定資格の要否 検定合格警備員(A)は一般警備員(B)より高い。公的単価では1日あたり約2,200円の差(18,911円−16,749円) その現場に配置義務がかかるか。かかる場合も義務は「場所ごとに1人以上」(後述)
② 時間帯 深夜(22時〜翌5時)を含むと割増と人員確保難で上振れ 深夜・早朝の割増率が明示されているか
③ 曜日・時期 土日祝・年度末など需要集中期は上振れ 繁忙期の単価が別建てになっていないか
④ 配置人数 片側交互通行・車両出入りが多い現場は複数名が必要で総額が増える 必要人数の根拠(現場条件との対応)が示されているか
⑤ 地域 労務単価は都道府県別。同じ内容でも県で適正水準が違う 自県の単価を物差しにしているか(全国平均ではなく)
⑥ 資機材・付帯費 カラーコーン・保安灯・回転灯・工事看板等の負担、警備員の交通費・車両費 資機材が料金に含まれるか別途か、内訳を確認

④の配置人数は「1人でよいのか、片側交互通行で2人必要なのか」で総額が倍近く変わる重要な要素です。現場条件から必要人数を考える方法は交通誘導警備の必要人数の考え方で、現場単位の予算の立て方は建設現場の警備手配で扱っています。本記事の以降では、特に誤解されやすい①検定資格と②割増を掘り下げます。

検定合格警備員(A)は「必ず全員」ではない|配置義務の正しい理解

交通誘導で費用が上がる大きな要因が「検定合格警備員(交通誘導警備員A)を使うかどうか」です。ここは発注者が誤解しやすく、過大な支払いにつながりやすいポイントなので、条文にさかのぼって正確に押さえます。

検定合格警備員の配置が義務になるのは、すべての交通誘導現場ではありません。義務がかかるのは次の2つの場合に限られます(出典:警備業法第18条(e-Gov法令検索)、警備員等の検定等に関する規則第2条(e-Gov法令検索))。

  • 高速自動車国道又は自動車専用道路で行う交通誘導警備業務(検定規則第2条の表五の項)
  • 道路又は交通の状況により、都道府県公安委員会が道路における危険を防止するため必要と認めた道路で行う交通誘導警備業務(同表六の項)

この2つに当たらない一般道の工事現場や、施設の出入口の車両誘導などは、法律上は一般警備員(B)でも問題ありません。まず「その現場は配置義務がかかる指定路線・区間なのか」を確認しましょう(該当するかは警備会社または所轄警察署に確認できます)。

さらに重要なのが義務の中身です。検定規則第2条は、義務がかかる場合でも配置基準を「交通誘導警備業務を行う場所ごとに、一人以上」と定めています。つまり現場の警備員全員が検定合格者である必要はありません。たとえば1つの現場に5人を配置するなら、1人が検定合格警備員(A単価)で、残り4人は一般警備員(B単価)でも適法です。見積で「全員をA単価で計上」といった構成になっていたら、その根拠を確認してください。人数の内訳(A何人日・B何人日)で見るのが、交通誘導の見積を読むコツです。検定資格そのものの意味は検定合格警備員とはで解説しています。

夜間・時間外・休日の割増の正しい読み方【割増表】

交通誘導は夜間や休日の作業が多く、割増条件で総額が変わります。ここは「深夜は総額に一律+25%」と誤解されやすいため、正確に整理します。ポイントは、法定の割増率(25%・35%)が乗るのは賃金(割増の基礎となる部分)であって、警備料金の総額にそのまま乗るわけではない、という点です。

区分 法定の割増(警備員の賃金に対して) 根拠
深夜労働(原則22時〜翌5時) 25%以上 労働基準法第37条第4項
時間外労働(1日8時間超) 25%以上 労働基準法第37条第1項
法定休日労働 35%以上 労働基準法第37条第1項

たとえば深夜帯を含む勤務では、賃金部分に25%以上の割増が必要です。ただし25%が乗るのは賃金のうち割増賃金の基礎となる部分だけで、賞与や通勤手当・家族手当等は基礎から除かれます。国の積算でも、深夜割増は日額単価まるごとにではなく、労務単価に占める割増対象の割合(割増対象賃金比:交通誘導警備員A 0.860・B 0.907)に0.25を乗じて計算します。そのため、深夜に当たる時間分で見た上乗せはおおむね+21〜23%程度が目安です。8時間のうち一部だけが深夜に当たる勤務なら、総額の上振れはこれより小さくなります。「深夜だから総額に一律+25%」と単純計算すると実態からずれます。逆に、深夜や休日の作業なのに昼間と同額の見積は、割増賃金が確保されていない可能性があり、むしろ注意が必要です。夜間の割増の詳しい計算と考え方は夜間・深夜の警備料金はいくら割増?をご覧ください。

なお、土日祝は「法定休日割増が必ずかかる」わけではありません(法定休日に当たるかは各警備員の勤務体系によります)。実務上は、土日祝に交通誘導の需要が集中して人員が逼迫するため、需給を反映して単価が上振れしやすい、という要素が大きいのが実態です。

相場は全国一律ではない|県別の幅と「自県の単価」で見る

交通誘導の費用を考えるうえで欠かせないのが、労務単価が都道府県ごとに違うという事実です。公共工事設計労務単価は47都道府県別に設定されており、交通誘導警備員Bの令和8年3月適用単価は、たとえば次のように幅があります(賃金相当額・全国加重平均は16,749円)。

  • 東京都:18,700円 / 神奈川県:18,700円(高い水準)
  • 高知県:13,800円 / 沖縄県:14,300円(低い水準)

つまり、東京の相場観をそのまま高知に当てはめると「高すぎる」と感じ、逆もまた起こります。見積が適正かどうかは、全国平均ではなく「自県の労務単価」を物差しにして判断してください。全国平均を下回る金額が、その県では適正水準ということも珍しくありません。47都道府県すべての交通誘導警備員A・Bの単価一覧は警備員の労務単価とは|47都道府県別の単価一覧にまとめています。見積比較は同一県内・同一条件で行うのが基本です。

また、労務単価は最低賃金のような罰則付きの下限規制ではなく、実勢賃金の平均値です。ただし「参考値にすぎない」わけでもありません。国土交通省は同じ資料の留意事項で、労務単価が建設業法第34条第2項に基づき中央建設業審議会から勧告された「労務費に関する基準」において、全ての建設工事の請負契約において確保されるべき「通常必要と認められる労務費(適正な労務費)」の計算の基礎となる水準として位置づけられており、公共工事・民間工事を問わず、下請取引を含めてこの適正な労務費が確保されるべきであるとしています。警備の委託契約そのものは建設工事の請負契約ではありませんが、交通誘導警備員は同単価の対象職種であり、工事費にはこの水準の労務費が積算されています。自県の単価を大きく下回る見積が出てきたら、削られているコストの説明を求めてください。労務単価は毎年3月に改定され、公共工事設計労務単価(全国全職種の加重平均)は14年連続で上昇しています(交通誘導警備員も本年はA+5.8%・B+6.7%)。昨年度の相場観のままだと「高くなった」と感じやすい点にも注意しましょう。

交通誘導警備の費用を適正に依頼するチェックリスト

安い見積が一概に悪いわけではありません(効率化や地域差など正当な理由もあります)。問題は「理由の説明がつかない安さ」です。見積を受け取ったら、次の点を確認してください。

  1. 単価の前提:1人1日か1時間か。8時間を超えた場合の延長単価はいくらか。
  2. 資格者の内訳:検定合格警備員(A)と一般警備員(B)で単価が分かれ、人数の内訳(A何人日・B何人日)が示されているか。全員をA単価で計上していないか。
  3. 配置人数の根拠:片側交互通行や車両出入りの状況に対して、人数が過不足なく見積もられているか。
  4. 割増条件:深夜(原則22時〜翌5時)・時間外・休日の割増が明示されているか。深夜作業なのに昼間と同額でないか。
  5. 資機材・付帯費:カラーコーン・保安灯・看板等の負担、交通費・車両費が料金に含まれるか別途か。
  6. 雨天・中止時の取り決め:屋外の交通誘導は天候の影響を受けます。中止時の費用負担が決められているか。
  7. 労務単価との比較:自県の公共工事設計労務単価と比べて極端に低くないか。
  8. 契約書面:警備業法第19条により、警備会社には契約前の概要書面と契約時の詳細書面の交付が義務づけられています(同条第3項により、依頼者の承諾があれば電磁的方法での提供も適法です)。書面の話が出ない会社は避けましょう。

2〜3社から同一条件・同一県で見積を取り、総額ではなく内訳で比較するのが確実です。進め方は警備の相見積もりの取り方で解説しています。区分をまたいだ料金の全体像は警備会社の料金相場まるわかりもあわせてご覧ください。

依頼の流れ|問い合わせから警備開始まで

  1. 問い合わせ・ヒアリング:現場の所在地・道路の種類(一般道か指定路線か)・作業日時・作業内容・必要な期間を伝えます。
  2. 現場確認・提案:警備会社が必要人数・検定資格者の要否・資機材の負担・割増条件を提案します。
  3. 見積・比較:人数の内訳と割増条件が同一になるよう条件をそろえ、複数社を比較します。
  4. 契約:警備業法第19条の書面(概要書面・契約書面)で対応範囲・単価・割増・中止時の扱いを確認します。
  5. 警備開始・見直し:開始後は配置の過不足や割増の実績を確認し、次回以降の条件に反映します。

依頼先は都道府県公安委員会の認定を受けた警備業者であることが大前提です(警備業法第4条)。認定業者は認定を示す標識を主たる営業所に掲示するほか、原則としてウェブサイト等での公示が義務づけられています(同法第6条第1項。事業規模が著しく小さい場合等は除く)。確認方法は認定番号でチェックできます。

よくある質問

Q. 交通誘導の警備員は1人1日いくらが相場ですか?

A. 平日昼間8時間で、一般警備員なら約1.5万〜2.2万円、検定合格警備員なら約1.8万〜2.8万円が目安です。ただしこれは地域・時期・現場条件で変わる幅であり、確定額ではありません。公的な賃金の物差しである公共工事設計労務単価(交通誘導警備員B 16,749円/全国加重平均・令和8年3月適用)に、法定福利費・教育費・管理費等が上乗せされて請求単価になります。

Q. 検定合格警備員は必ず頼まないといけませんか?

A. いいえ。配置が義務になるのは、高速自動車国道・自動車専用道路と、都道府県公安委員会が道路における危険を防止するため必要と認める道路での交通誘導だけです(警備業法第18条、検定規則第2条)。それ以外の現場は一般警備員でも法令上問題ありません。義務がかかる場合も「場所ごとに1人以上」で足り、現場全員を有資格者にする必要はありません。

Q. 夜間の交通誘導は昼間より25%高くなりますか?

A. 深夜帯(原則22時〜翌5時)は労働基準法第37条第4項により賃金に25%以上の割増が必要ですが、この25%が乗るのは賃金のうち割増賃金の基礎となる部分(賞与・通勤手当・家族手当等を除く)だけです。そのため深夜に当たる時間分で見て+21〜23%程度が目安になります(深夜に当たる時間の長さ・会社により異なります)。「総額に一律+25%」ではありません。

Q. 交通誘導は何人必要ですか?

A. 現場条件によります。1台分の出入り管理なら1人で足りることもあれば、片側交互通行や交通量の多い現場では2人以上が必要になります。費用は人数で大きく変わるため、必要人数の根拠を警備会社に確認しましょう。考え方は交通誘導警備の必要人数の考え方で解説しています。

Q. 相場より安い見積は選んで大丈夫ですか?

A. 安さに理由(効率化・地域差など)があれば問題ありません。注意すべきは説明のつかない安さです。自県の労務単価を大きく下回る場合、賃金・法定福利費・教育費のどこかが削られている可能性があります。国土交通省も「下請代金に必要経費分を計上しない、又は下請代金から値引くことは不当行為」と明記しています。内訳の説明を求め、答えられない会社は候補から外すのが安全です。

まとめ|交通誘導の費用は「条件」で読む

交通誘導警備の費用は、平日昼間8時間で1人1.5万〜2.8万円が目安ですが、確定額ではありません。金額は検定資格の要否・時間帯・曜日・配置人数・地域・資機材で動きます。判断の物差しは「自県の公共工事設計労務単価(賃金相当額)+必要経費」で、労務単価は全国一律ではなく都道府県別であること、検定合格警備員の配置義務は高速道路等と公安委員会が必要と認める道路に限られ「場所ごとに1人以上」で足りること、深夜割増は総額に一律+25%ではないこと——この3点を押さえれば、見積の妥当性を根拠を持って判断できます。

適正な費用かどうかは、同じ条件・同じ県で複数社を比べるのがいちばん確実です。お近くのエリアから交通誘導に対応する警備会社を探して、条件をそろえて相談してみてください。


【出典・参考】
・国土交通省「令和8年3月から適用する公共工事設計労務単価について」(交通誘導警備員A 18,911円・B 16,749円の単価と定義、全職種平均25,834円・14年連続上昇、労務単価に諸経費・割増賃金が含まれない旨、下請代金からの値引きは不当行為の注記)
・警備業法(昭和47年法律第117号)|e-Gov法令検索(第2条・第4条・第6条・第18条・第19条)
・警備員等の検定等に関する規則(平成17年国家公安委員会規則第20号)|e-Gov法令検索(第2条の表五の項・六の項/交通誘導警備業務の配置義務と「場所ごとに1人以上」)
・労働基準法(昭和22年法律第49号)|e-Gov法令検索(第37条/時間外25%・休日35%・深夜25%以上の割増賃金、第5項の割増賃金の基礎から除く賃金)
・国土交通省「令和8年3月から適用する割増対象賃金比」(交通誘導警備員A 0.860・B 0.907)
・一般社団法人全国警備業協会「警備料金の基礎知識」(本編2024年11月/解説集2026年5月・第3版)(賃金に対する必要経費48%・うち法定福利費約16%の構成)
※法令・単価は2026年9月時点でe-Gov法令検索および各一次情報と照合しています。本文中の費用はいずれも目安であり、実際の金額は現場条件により変わるため、個別の見積は各社にご確認ください。本記事は一般的な情報提供であり、個別案件に関する法的・専門的助言ではありません。