「ビルに警備員を常駐させたい。でも何人必要で、いくらかかるのか見当がつかない」——施設管理者やビルオーナーが最初にぶつかるのがこの壁です。検索しても出てくるのは警備員として働きたい人向けの記事や自社サービスの紹介ばかりで、依頼する側が何をどう決めればいいのかが見えてきません。
この記事のテーマは「常駐」という配置形態そのものです。24時間のポストはどう組まれるのか、なぜ人数を「3人」と単純に言えないのか、巡回や機械警備とどう使い分けるのか、契約前に何を決めておくべきか。費用の実額や法律上の区分(1号警備)の詳細は別記事に譲り、配置の設計に絞って解説します。
全国の警備会社を地域と業務内容で探せる「近くの警備会社ナビ」編集部が、法令はe-Gov法令検索の現行条文、統計は警察庁の公表資料と直接照合してまとめました。
この記事でわかること
- 常駐警備とは何か。警察庁の統計が「常駐するか・しないか」で警備業務を分けて集計している事実
- 常駐・巡回・機械警備の使い分け【判断表+3つの問い】
- 24時間のポストを埋めるのに必要な勤務時間の積み上げと、シフト構成例【表】
- 「宿直だから安い」と言われたときに確認すべきこと(労働基準法施行規則第23条の許可)
- 常駐警備に検定合格警備員の配置義務がかかるのは、実はごく限られた施設だけという事実
- 発注前に決めておくべき10項目【チェックリスト】(契約書面の法定記載事項に対応)
常駐警備とは|施設に人を「置き続ける」配置形態のこと
常駐警備とは、オフィスビル・商業施設・工場・病院などの施設に警備員が常時とどまり、その施設の中で警戒・防止にあたる形態を指す言葉です。決められた場所に立つ(立哨)、防災センターのモニターを見る(座哨)、館内を歩いて回る(巡回)、人や車の出入りを確認する(出入管理)といった業務を、同じ施設に居続けながら行います。
まず整理しておきたいのが、「常駐警備」は警備業法の条文に出てくる区分名ではないという点です。警備業法第2条第1項は警備業務を第1号から第4号に区分しており、施設での盗難等の事故を警戒・防止する業務は第1号にあたります(出典:警備業法第2条(e-Gov法令検索))。常駐警備はこの1号警備をどう置いて実施するかを表す実務上の呼び名で、契約書や見積書の上では「1号警備業務(施設警備)」として扱われます。法律上の区分は1号警備(施設警備)とはと警備業務の種類まるわかりで整理しています。
警察庁の統計は「常駐するか・しないか」で分けて集計している
常駐という言葉が実務の慣用語にとどまらないことは、公的な統計からも確認できます。警察庁が毎年公表する「警備業の概況」は、1号警備業務を「施設」「巡回」「保安」「空港保安」「機械」に分けて集計しており、このうち「巡回」の定義に「常駐」という語が明記されています。
表中の1号警備業務の「巡回」とは、複数の警備業務対象施設を車両等で巡回するなど、警備業務対象施設に常駐せずに盗難等の事故の発生を警戒し、防止する業務をいい〔以下略〕(警察庁「令和7年における警備業の概況」注記より。強調は編集部)
つまり国の統計上も、1号警備のうち「常駐せずに回るもの」は「巡回」として切り出して集計されているということです。実際の業者数は次のとおりで、1号警備の中では「施設」がもっとも多く、警備業の認定を受けた全業者の6割を超えます。
| 1号警備業務の内訳 | 業者数(令和7年12月末) | 全業者に占める構成比 |
|---|---|---|
| 施設(常駐型) | 6,690業者 | 61.1% |
| 巡回(常駐せずに回る) | 2,849業者 | 26.0% |
| 保安(店内保安) | 1,496業者 | 13.7% |
| 機械(機械警備業務) | 512業者 | 4.7% |
| 空港保安 | 84業者 | 0.8% |
※警備業法第4条に基づく認定業者の総数は1万949業者。1社が複数の種別に該当する場合は各種別に重複して計上されるため、内訳の合計は1号警備の総数(6,975業者)とは一致しません(出典:警察庁「令和7年における警備業の概況」)。
よくある誤解:「常駐=ずっと座っている」ではない
常駐と巡回を対比させると「常駐は動かない・巡回は動く」というイメージを持たれがちですが、これは正確ではありません。館内を歩いて回る巡回は、常駐警備に含まれる業務のひとつです。警備業法施行規則第38条第3項も、1号警備業務の業務別教育の事項として「巡回の方法に関すること」を掲げています(出典:警備業法施行規則第38条(e-Gov法令検索))。
両者の本当の違いは「その施設に人が居続けるかどうか」です。常駐は施設に人がとどまったまま館内を回りますが、巡回警備(契約上の「巡回」)は複数の施設を順に訪れて点検し、次の施設へ移動します。巡回側の詳しい進め方は巡回警備とはをご覧ください。
常駐・巡回・機械警備の使い分け【判断表】
常駐が向く現場と、巡回や機械警備で足りる現場があります。次の表は、依頼する側が判断するための軸で3つを並べたものです。
| 比較の軸 | 常駐警備 | 巡回警備 | 機械警備 |
|---|---|---|---|
| 人の所在 | 契約時間中は施設内に居続ける | 決めた時刻に訪れ、点検後に離れる | 普段は無人。異常時に警備員が向かう |
| 異常が起きたときの初動 | その場に人がいる | 巡回の時間帯でなければ人はいない | 感知してから到着まで移動時間がかかる |
| 人を相手にする対応 | 受付・入退館の確認・来訪者対応まで含められる | 訪問時に限られる | 基本的に対応しない |
| 費用の性格 | 配置時間×人数で積み上がる | 訪問回数で決まる | 機器と月額で定額になりやすい |
| 向いている施設の例 | 不特定多数が出入りするビル・商業施設・病院・工場 | 無人になる時間帯がある事務所・空き施設・共同住宅 | 閉館後にだれも居ない事務所・店舗 |
費用と安心感のどちらを取るかという観点での比較は機械警備と常駐警備の違いで、巡回の費用感は巡回警備の費用で詳しく扱っています。
迷ったときの3つの問い
次の順に答えていくと、常駐が必要かどうかの見当がつきます。
- 問1:その時間帯に「人が対応しなければならない用事」があるか(受付、入退館の確認、鍵の受け渡し、来訪者の案内、車両の誘導など)。
→ あるなら常駐。ないなら問2へ。 - 問2:異常が起きたとき、警備員が到着するまでの数十分を許容できるか。
→ 許容できない(例:高価な資機材が置かれている、人の出入りが読めない)なら常駐。許容できるなら問3へ。 - 問3:確認したいのは「異常の有無」だけか、それとも「決められた項目の点検」までか。
→ 異常の有無だけなら機械警備。点検までなら巡回警備。
「日中は常駐、閉館後は機械警備」のように時間帯で組み合わせる方法もあります。24時間まるごと常駐にする前に、人が居なければならない時間帯だけを切り出せないか検討すると、費用が大きく変わります。
24時間のポストを組む|「3人いれば回る」とは限らない理由
常駐警備の見積もりでもっとも誤解が生じやすいのが人数です。「3交代だから3人」と説明されることがありますが、それは1日を切り取った瞬間の話であって、年間を通じて配置を維持するのに必要な人数とは別物です。
1つのポストを1年間空けないために必要な勤務時間
「ポスト」とは、常に1人が立っている(居る)べき配置箇所のことです。1つのポストを24時間365日空けずに埋めるには、単純計算で延べ8,760時間(365日×24時間)の勤務が必要になります。
一方、労働基準法第32条は、使用者が労働者を働かせられる時間を1週間40時間・1日8時間までと定めています(出典:労働基準法第32条(e-Gov法令検索))。時間外労働をまったく見込まない前提で計算すると、1人あたり年2,080時間(40時間×52週)です。
8,760時間 ÷ 2,080時間 = 約4.2
つまり、時間外労働をゼロとした最も単純な計算でも、1つの24時間ポストには4人強の勤務量が必要という数字になります。ここにさらに次の要素が乗ります。
- 年次有給休暇の取得分
- 法定の教育:警備業者は警備員に教育を行う義務を負い(警備業法第21条第2項)、現に従事させている警備員には原則として毎年度10時間以上の教育が必要です(警備業法施行規則第38条第5項。新たに従事させる警備員は原則20時間以上・同条第4項)。この時間は現場に立てません
- 急な欠勤・退職に備える交代要員
それでも実務で「3人シフト」が成り立って見えるのは、36協定に基づく時間外労働、後述する宿日直等の許可、複数の現場で共有する交代要員のプールといった労務設計で各社が調整しているためです(変形労働時間制は長時間シフトを組みやすくする制度で、労働基準法第32条の4第1項が「平均し1週間当たり40時間を超えない範囲内」と定めているとおり、1人あたりの年間の総枠自体は変わりません)。なお、後述する宿日直の許可(労働基準法施行規則第23条)や監視・断続的労働の許可(同法第41条第3号)を受けている時間帯は第32条の枠の外に置かれるため、上の4.2という数字はこれらの許可がない前提での目安です。必要人数は施設の条件と警備会社の体制次第で変わり、見積書に並んだ人数だけを会社間で比べても意味がありません。比べるべきは「どの時間帯に何人を、どのポストに置くのか」という配置の中身です(警備員の必要人数の決め方)。
シフト構成の例
24時間を埋める組み方には、大きく2つの型があります。いずれも一例であり、施設の稼働状況によって時間の区切りは変わります。
| 型 | 区切り方の例 | 特徴 | 発注側が確認すべき点 |
|---|---|---|---|
| 3交代制 | 日勤 7:00〜15:00/準夜 15:00〜23:00/深夜 23:00〜7:00 | 1勤務が短く、勤務中の稼働密度を保ちやすい | 引継ぎが1日3回発生する。申し送りの方法を決めておく |
| 2交代制 | 日勤 8:00〜20:00/夜勤 20:00〜翌8:00 | 引継ぎが1日2回で済む。夜勤に休憩・仮眠を組み込むことが多い | 仮眠中に対応できる範囲はどこまでか。仮眠中の異常時に誰が動くか |
夜間の料金がどう変わるかは夜間警備の割増で解説しています。
「宿直だから安い」と言われたら確認すること
夜間の常駐を提案されるとき、「宿直扱いなので定額で済みます」という説明を受けることがあります。ここは条件を確認すべき場面です。
労働基準法施行規則第23条は、宿直または日直の勤務で断続的な業務について、様式第10号によって所轄労働基準監督署長の許可を受けた場合に限り、労働基準法第32条(1週40時間・1日8時間)にかかわらず労働者を使用できると定めています(出典:労働基準法施行規則第23条(e-Gov法令検索))。裏を返せば、許可がない泊まり勤務には第32条の1週40時間・1日8時間の枠がそのままかかります。
同様に、労働基準法第41条第3号は「監視又は断続的労働に従事する者で、使用者が行政官庁の許可を受けたもの」を労働時間・休憩・休日の規定の適用除外としており、この許可も所轄労働基準監督署長から受けるものとされています(労働基準法施行規則第34条)。
発注者が警備会社の労務管理の責任を直接負うわけではありませんが、安さの理由が許可のない運用にある場合、現場の交代が続かず配置が不安定になるおそれがあります。「宿直」「仮眠付き」という言葉が出てきたら、その時間帯に警備員が対応できる範囲はどこまでかを書面で確認しておきましょう。
常駐警備に「資格者」は必要か|配置義務の正確な範囲
「有資格者を配置すると単価が上がる」という説明はよく聞きますが、そもそも法律が配置を義務づけている場面はごく限られています。ここを正確に知っておくと、不要な上乗せを避けられます。
警備業法第18条は、専門的知識・能力を要し事故時の危険が大きい種別の警備業務について、国家公安委員会規則で定めるところにより、検定合格証明書の交付を受けている警備員に実施させなければならないと定めています。その具体的な中身を定めているのが「警備員等の検定等に関する規則」(検定規則)です。
検定規則第2条の表を実際に読むと、施設警備業務について配置義務がかかるのは次の2つの場合だけだと分かります(出典:警備員等の検定等に関する規則第2条(e-Gov法令検索))。
| 表の項 | 対象 | 配置しなければならない警備員と人数 |
|---|---|---|
| 二の項 | 施設警備業務のうち、防護対象特定核燃料物質取扱施設に係るもの(原子力発電所・再処理施設など) | 敷地ごとに1級検定合格警備員1人/敷地内の当該施設ごとに1級または2級1人以上 |
| 三の項 | 施設警備業務のうち、空港に係るもの | 空港ごとに1級1人/旅客ターミナル施設または空港のその他の部分ごとに1級または2級1人以上 |
逆に言えば、一般のオフィスビル・商業施設・工場・病院・学校などの常駐警備には、検定合格警備員の配置義務はかかりません。検定を持つ警備員を置くかどうかは、法令の強制ではなく発注者と警備会社の取り決めの問題です。なお空港には、三の項の施設警備業務に加えて一の項の空港保安警備業務(手荷物等の物件検査に係るもの)の配置義務も別にかかります。施設警備業務検定そのものの内容は施設警備業務検定とはで解説しています。
なお、令和7年12月末現在で施設警備業務の検定合格証明書を保有する警備員は1級1万2,347人・2級5万1,397人です(同一人が複数の級・種別を保有する場合はそれぞれに計上。出典:警察庁「令和7年における警備業の概況」)。
義務がなくても、教育はすべての警備員にかかる
配置義務がないからといって、だれでも無条件に立てるわけではありません。警備業法第21条第2項は、警備業者にその警備員への教育と、必要な指導及び監督を義務づけています。施行規則第38条が定める時間数は、新たに従事させる警備員が原則20時間以上(基本教育および業務別教育)、現に従事させている警備員が原則毎年度10時間以上。この義務は認定を受けたすべての警備業者に等しくかかります(警備業の認定制度)。
発注前に決めておくべき10項目【チェックリスト】
常駐警備の契約でトラブルになりやすいのは、「決めていなかったこと」を現場で頼もうとしたときです。何を決めるべきかは法令に手がかりがあります。警備業法第19条は契約前と契約後に書面を交付することを義務づけ、その記載事項を施行規則第33条・第34条が定めています。これを発注者の準備リストに置き換えたのが次の表です。
| 決めておくこと | 具体的に詰める内容 | 根拠(施行規則第33条第1項第1号) |
|---|---|---|
| 1. 日と時間帯 | 曜日ごとの配置時間。祝日・年末年始の扱い | ロ |
| 2. 施設の特定 | 対象となる建物・区画の名称と所在地 | ハ |
| 3. 人数と担当業務 | どのポストに何人か。受付・巡回・出入管理のどこまでを頼むか | ニ |
| 4. 求める知識・技能 | 検定の有無、防災センター要員、外国語対応など | ホ |
| 5. 服装 | 制服か私服か。施設の雰囲気に合うか | ヘ |
| 6. 使用する機器・資機材 | 無線、懐中電灯、金属探知機、巡回記録用の端末など | ト |
| 7. 鍵の管理 | どの鍵を誰が保管し、どう受け渡すか | チ |
| 8. 事故発生時の措置 | 盗難・不審者・急病人が出たときの連絡順と初動 | リ |
| 9. 報告の方法と頻度 | 日報の様式、提出先、月次報告の有無 | ヌ |
| 10. 契約条件 | 対価と支払時期、期間、再委託、免責、損害賠償、更新・変更・解除、苦情窓口、特約 | ル〜ナ |
このうち1〜9(ロからヌまで)は、契約後に交付される書面にも「警備業務の内容」として記載されます(施行規則第34条第1項第1号)。ここが空欄や曖昧なままの見積書は、後から「それは契約に入っていません」となりやすい書面です。なお両書面とも、依頼者の承諾を得たうえで電磁的方法により提供することが法律上認められています(警備業法第19条第3項)ので、メールでのやり取り自体は不適切ではありません。
現場の運用を具体化する警備計画書の内容も確認しておくと、認識のずれを減らせます。依頼全体の進め方は警備依頼の流れ、業者選びの着眼点は良い警備会社の見極めチェックにまとめています。
費用はどう決まるか(考え方だけ)
常駐警備の費用は、「配置時間 × 人数」を基礎に、時間帯(深夜・早朝)、曜日、求める知識・技能で調整されるのが基本構造です。同じ「24時間常駐」でも会社によって組み方が違うため、金額だけを並べても比較になりません。時間帯ごとの配置人数と担当業務まで揃えてから比べてください。
月額の目安は施設警備の月額費用、警備料金全体の構造は警備費用の相場、複数社の見積もりを比べる手順は相見積もりの取り方で詳しく解説しています。自社で警備員を雇う場合との比較を検討している場合は警備員を直接雇用する場合との違いもご覧ください。
よくある質問
Q. 常駐警備と施設警備は同じ意味ですか?
ほぼ同じ場面で使われますが、指しているものが違います。施設警備は「何をするか」(警備業法第2条第1項第1号の業務)、常駐警備は「どう置くか」(施設に居続ける形態)を表す言葉です。施設警備には常駐せずに行う巡回型もあるため、施設警備=常駐とは限りません。
Q. 警備員1人だけの常駐でも依頼できますか?
可能です。ただし前述のとおり、1人が365日24時間立ち続けることはできません。「常時1人」を維持するために警備会社が何人の要員を用意するかは各社の労務設計に委ねられます。発注者が確認すべきは「常に1人が居る状態が保たれるか」と「休憩・仮眠の間はどうなるか」です。
Q. 日中だけ、夜だけの常駐も頼めますか?
頼めます。むしろ、人が対応しなければならない時間帯だけを常駐にし、それ以外を機械警備や巡回に切り替えるほうが費用を抑えやすくなります。時間帯の切り分けは契約書面の記載事項(施行規則第33条第1項第1号ロ)ですので、必ず書面で確定させてください。
Q. 常駐の警備員に受付や設備の見回りも頼めますか?
警備業法は警備員が他の業務を兼ねることを禁じてはいません。ただし、契約書面には「警備業務に従事させる警備員の人数及び担当業務」を記載することとされています(施行規則第34条第1項第1号→第33条第1項第1号ニ)。どこまでを頼むのかを書面で確定させないまま現場で追加を頼むと、「契約にない業務」として断られたり、後から追加費用の話になったりします。必要な業務は契約前に洗い出しておいてください。
Q. 常駐警備を入れれば防犯カメラや機械警備は不要になりますか?
そうとは言えません。人による常駐はその場で判断・対応できる一方、目の届く範囲には限りがあります。カメラや機械警備は範囲と記録を補うもので役割が異なるため、組み合わせた設計も検討してください。
Q. 常駐警備員は不審者を取り押さえてくれますか?
警備員は特別な権限を持つ職業ではなく、一般市民と同じ範囲でしか行動できません。施設の管理権に基づく退去要請や、現行犯の場面での対応など、法的な線引きがあります。詳しくは警備員の権限で解説していますので、期待する対応が可能かどうかは契約前に確認してください。
まとめ|「何人か」ではなく「いつ・どこに・何のために置くか」
常駐警備は、施設に人が居続けることでその場での判断と対応を可能にする配置形態です。要点を整理します。
- 常駐警備は警備業法上の区分名ではなく、1号警備(施設警備)の置き方を表す言葉。ただし警察庁統計も「常駐せずに行うもの=巡回」と定義して両者を分けている
- 館内巡回は常駐の中に含まれる業務。常駐と巡回警備の違いはその施設に居続けるかどうか
- 24時間のポストは、時間外労働をゼロとした単純計算でも約4.2人分の勤務量が必要。年休・法定教育・交代要員も加わるため、必要人数は条件次第で変わる。人数だけを社間で比べても意味がない
- 「宿直だから定額」には所轄労働基準監督署長の許可という前提がある(労働基準法施行規則第23条)
- 検定合格警備員の配置義務は、施設警備業務では核燃料物質取扱施設と空港に限られる。一般のビルには義務がかからない
- 発注前に決めるべき項目は、契約書面の法定記載事項(施行規則第33条・第34条)をなぞれば漏れにくい
「うちの施設は常駐が必要なのか、巡回や機械警備で足りるのか」を判断するには、時間帯ごとに人が対応すべき用事があるかどうかから考えるのが近道です。地域の警備会社は都道府県一覧から探せます。条件を入力するだけで依頼先の候補を絞り込める【無料】警備依頼先診断もあわせてご利用ください。
